
うちの教室には、「刺繍を習いたい」と思って検索して来られる方がほとんどです。
その中で、大きく分けると二つのタイプの方がおられます。
- 「こんなのを作りたい」と思って、迷わず飛び込んで来られる方
- 「こんなの、私にできるかな」と、少したじろぎながら来られる方
そして、どちらの方からも、「初心者でも大丈夫でしょうか?」というお問い合わせを、本当によくいただきます。
今日は、初心者の方がうちの教室で刺繍デビューをする、ということがどんな姿なのかを、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思います。
私の教室での刺繍デビューの形
私の教室では、刺繍デビューの入り口が何パターンかあります。どんなことがしたいか、またその迷い方に合わせて、いくつかの始め方をご紹介します。
とにかく刺繍らしい刺繍に集中したい方

刺繍そのものをじっくり学びたい方には、「ましかく」「ながしかく」「でかしかく」と続くカリキュラム作品のご用意があります。
ひとつひとつの作品の中で、さまざまなステッチとそのアレンジの仕方を経験しながら、少しずつステップアップしていける構成です。
どの作品にも、レッスン中に刺すパートと宿題として繰り返し練習できるパートがあり、手を動かしながら無理なく身につけていけるようにしています。
まずは、
- 布に刺繍をすること
- 習得したステッチを美しく刺せるようになること
その2つに、まっすぐ向き合うためのレッスンです。
-
-
カリキュラム作品のご紹介
刺繍教室でお作りいただく課題作品 アズママイコ刺繍教室 & 各教室でお作りいただける課題作品のご紹介です。(教室一覧はこちらのページ↓でご紹介しています) 3つの課題作品 「暮ら ...
続きを見る
刺繍だけにこだわらず、仕立ても重視したい方
叶えよう、「かわいいを持ち歩く」
私の教室では、刺繍作品を作ることと、その先の「使う形」までを含めてご提案しています。仕立てについては、大きく分けて次の3つのパターンがあります。
- 仕立ては学ばず、刺繍そのものに集中する(刺繍だけを習いたい方も問題ありませんので遠慮なくおっしゃってください)
- 一般的な「縫いもの」として仕立てを学ぶ
- パッチワークを取り入れ、より作品性の高い仕立てを行う
興味や目的、テンションに合わせてお選びください。
一般的な縫いものとしての仕立て

刺繍作品を、ファスナーポーチやバッグなどの形に仕立てていくことができます。
- ファスナーポーチへの仕立て(ファスナー付けも含めて学びます)
- バッグの仕立て(手縫いでも、ちゃんと物が入れられて洗濯機で回せるしっかりとした作りのものを作ります。そのための材料選びや縫い方をお伝えしています)
刺繍を「暮らしで使える形」にするための、基本的な仕立てを身につけていただきます。
パッチワークとしての仕立て

もうひとつは、パッチワークを取り入れた仕立てです。
布を組み合わせることで、よりご自身のお好みに沿った作品を作ることができます。
また、一般的な縫いものに比べて立体的な形のものを作ることも可能です。(お道具ポーチなど)
できあがる作品の写真を見て「難しそう」というイメージを持たれることが多いのですが、技術的に難しくなるというよりは、「ただ作業量が増えるだけ」と考えていただく方が妥当です。
基本は、なみ縫いの積み重ねです。
形やサイズの設計がとても重要なのですが、そこに関してはこちらでしっかりとレシピ化していますのでその点で迷う必要はありません。
コツコツやれば必ず仕上げられる。それがパッチワークです。
お道具ポーチの例
刺繍と仕立てを組み合わせた形として、実際の作品例をひとつご紹介しています。
クロスステッチで刺した刺繍布を、パッチワークで囲って仕立てた「お道具ポーチ」の制作例はこちらです。
-
-
刺繍布をパッチワークで仕立てるお道具ポーチ|大阪の刺繍・パッチワーク教室
"アヒルスワンちゃんのお気に入り" お道具ポーチ テーブルに置かれた姿から伝わる、やわらかな厚み。ファスナーを開けると、お気に入りの道具たちがきちんと並んで迎えてくれます。 クロスステッチで仕上げた刺 ...
続きを見る
パッチワークだけを習う、という選択

パッチワークだけを学ぶ、という始め方もあります。
刺繍と組み合わせる形だけでなく、一般的な「パッチワークを習う」という形で、パッチワークそのものを中心に学ばれる方もおられます。
それでも十分に楽しんでいただけるよう、コースター(基本のきを学べます)から始まり、ペンケースや色々なポーチ、バッグなど、暮らしで使えるアイテムのご提案がたくさんあります。
-
-
ナインパッチのコースター|パッチワークの「基本のき」
パッチワークのレッスンについて こんにちは。大阪は谷町四丁目で刺繍教室をしています、アズママイコです。 せっかく心を込めて刺した刺繍作品だからこそ、一番いい形で仕立てたい…という思いから、最近、刺繍作 ...
続きを見る
刺繍とパッチワーク、迷った時は
そうなってくると、「刺繍とパッチワーク、どちらかだけでもいいのならどっちをやった方がいいのかな」という方もでてきます。


針と糸を扱うこと自体に不安がある方には、パッチワークから始めるほうが入り口として楽に感じられる場合もあります。
パッチワークは、基本的にはなみ縫いの積み重ねです。(他の縫い方も登場しますが、作業の多くはなみ縫いです)
そのため、針と糸の扱いに慣れた状態で刺繍に進むと、糸の絡まりなどのトラブルが少なく、落ち着いて刺繍に向き合える印象があります。

さいごに

お稽古の始め方は、人それぞれです。「これ、作ってみたいな」と思えるものがあれば、それが、始めるきっかけになっている方が多いように思います。
うちの教室では、そのお気持ちに合ったスタートをお手伝いします。

