こんにちは。刺繍作家のアズママイコです。
刺繍作品アルバムの 15 をお届けします。2020年2,3月あたり。
手作りのマスク
リノベーションが完成したマンションへ引っ越した直後、ランのインフルエンザが発覚。続けて、引っ越し前日には私も発熱してしまいました。
引っ越し屋さんに相談すると、「この時期にはつきものなので、実行でも延期でもどちらでも大丈夫ですよ」と力強い言葉。梱包をほとんど終えた家で数日暮らすのは現実的ではないと判断して、予定通り決行しました。
荷解きもあり、寝込まず気合いで動いていたので、体力の回復には少し時間がかかった気がします。そして「治ったかな…?」と思った頃、世界は「ねえ、コロナって知ってる…?」という空気に変わっていきました。
ステイホーム。マスクがない。買い占め。世の中がどんどんギスギスしていったのを覚えています。
うちには、ガーゼとゴムがありました。こんなことになるとは思わず、「かわいい給食用のマスクを作ってあげたい」と買っていた材料です。
ちょうどその頃に阪急さんでの出店があり、困っている方に届けられたらとマスクを作りました。でも「必ず効果のある安全なものである」という医療的な証明を用意するのは難しく、百貨店での販売は控えた方がよさそうだという結論に。結果として、ネットショップでほんの少しだけ、材料費と最低限の手間賃くらいで販売しました。
材料を切らした後も「あのマスクはもうないですか?」というお問い合わせを何度もいただいて。そのたびに、材料を揃えられないもどかしさが残りました。
阪急うめだ本店さんでの出店

「Let’s stitch」
◎2/26(水)〜3/3(火) ※最終日は17時閉場
◎阪急うめだ本店10階 南街区
セッセ クリエーターズアトリエにて
※こちらのイベントはもう終了しました
阪急さんでの出店告知では、いつもなら「ぜひお越しください」と書き添えるのが当たり前でした。けれどコロナ禍では、そういった言葉は控えるようにと阪急さんから教えていただきました。
ひとりで活動していると、気づけないことがたくさんあります。大切なことをきちんと教わりながら仕事ができる環境が、本当にありがたいなと思った出来事でした。
コロナと刺繍作家

ステイホーム、という言葉。出かけてはいけない、という空気。とても重苦しいものでした。
突然のことだったので、まだ今ほどリモートワークの環境も整っていない頃。ハンドメイド業界でも、オンラインレッスンをしている教室はほとんどなかったように思います(もちろん、うちも全然でした)。

医療の現場で得体の知れないコロナと向き合っていた方々の大変さとは比べようもありませんが、それでも私は、私の手の届く範囲で、できることをしたいと思いました。教室へ来てくださっていたお生徒さんのいい退屈しのぎになればいいなと思って、少し前に出していたクロスステッチキット「LIFE」の続編を作ることに。

せっかくなら、前より少し時間がかかるものを。周りをぐるりと囲む枠のような柄は、LIFEよりも少し複雑にして、手を動かす時間が長くなるようにデザインしました。

教室に来てくださっているお生徒さんは、ほとんどご存知だと思うのですが、実は私、大河ドラマが大好きです。はじめて「きちんと」観たのは『功名が辻』で、ちょうどクロスステッチのキット「LIFE」を作っていた頃でした。
ステイホームの頃に出した「LIFE is Beautiful」は、『龍馬伝』を観ながら刺したものです。せっかくだから、と当時中1と小5だった娘たちも巻き込んで、休校の中、全編を一緒に観ました。もちろん、くま子とこん太も一緒です。
刺繍アイテム
刺繍のリネンクロス

たまに家の中で流行る、アフォガート。子どもの頃、お店でアイスを頼んでもらうともらえるスプーンが好きで、大人になったら絶対に買おうと決めていました。足つきのアイスクリームカップもお気に入り。ミニパフェ用の小さなカップもあります。

敷いたリネンの刺繍は、ミモザのリース。
こぎん刺しのドイリーと刺繍ブローチ

ブローチとしても使えますが、針山としても。
こぎん刺しのドイリーも私のオリジナルデザインです。
ひな人形とこぎん刺しのドイリー

先ほどのドイリーの色違い。
お気に入りのお雛様は、毎年出しても毎年「大好きだなあ」と。飽きることがありません。ずっと大切にと思います。
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