こんにちは。刺繍作家のアズママイコです。
前回のブログでは、
一括りにされがちなクロスステッチだけれど
実はデザインや配色などでちょっとした分類があるのですよ
というお話を書きました。
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クロスステッチ の作品タイプ| アズママイコ の独自分類 とそれぞれの楽しみ方
皆さんこんにちは。刺繍作家のアズママイコです。 今日は誰に質問されなくても私から語りたい クロスステッチ の分類とそれぞれの楽しみ方 についてご案内したいと思います。 アーちゃんえ? ク ...
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今日は、それらのポイントを押さえたうえで
作品を選ぶ時にはどのようなものを
どう選べばいいのかについて書こうと思います。
「これがほしい!」「これを刺したい!」
と 思えるものを選ぶのがベスト!です。
刺しやすいのはどれかな、楽しめるのはどれかな、
というお話です!
クロスステッチ 、どんな風に楽しみたい?
まずは、クロスステッチでどんな風に楽しみたいのかを考えてみてください。
ここでは分かりやすく初心者さんを例にしてみましょう。
人の性格はそれぞれだと思います。
- 心が折れてしまいやすい人 or 失敗してもへこたれない人
- 簡単だと楽しめる人 or 苦労してこそ楽しめる人
たとえば上の2項目を見ると、どちらでも後者の方が
がんばり屋さんで強い人だという印象があります。
ですが、「そんな風にがんばらなくては」なんて
思わないでほしいのです。
大切なのは
どんな風に楽しみたいのかを素直に自覚すること
だと思います。
そして、その気持ちに合った作品選びをすることと。
楽しいのが一番です。
心が折れてしまいやすい人や、簡単だと楽しめる人は、
まずは失敗しにくい簡単なものを選びましょう。
どんな クロスステッチ が簡単でしょう?
まずは クロスステッチ 10種類の分類を思い出してみましょう。
クロスステッチのジャンル分け
- 上下左右対称デザインタイプ
- つながるタイプ
- アイランドタイプ
- 繰り返しタイプ
- 不規則タイプ
- シンプル配色タイプ
- 多色配色タイプ
- 絵画タイプ
- 幾何学模様タイプ
- 全面刺し
この中で簡単なのは、
- 上下左右対称デザインタイプ
- 繰り返しタイプ
- 多色配色タイプ
- 幾何学模様タイプ
です。
対称でないものより対称なデザインの方が刺しやすい理由は
前回のブログを読めばもうお分かりかと思います。
アルファベットの「Q」のようなデザインを刺すより
「M」のようなデザインを刺す方が簡単ですよね。
また、モチーフを繰り返さないものより
繰り返すタイプの方が刺しやすいです。
これもなんとなくお分かりいただけるかと思います。
そして、これは少し意外かもしれませんが、
1色だけで刺すようなものより
何色かで刺すものの方が
図案を簡単に把握しやすいです。
たとえば同じモチーフを5回繰り返して刺すとしましょう。
1色だと A A A A A
5色だと A A A A A
となります。
確かに刺繍糸の色を替えるという手間は発生しますが
刺している途中に「いま自分がどこを刺しているか」
という位置が把握しやすいです。
数だけで確認するのではなく、
色と数とで確認できるからです。
「ちょっと意外」と言われるのがこれです
一枚の絵になっているようなデザインのものより
幾何学模様のデザインのものの方が簡単だというのも
特に説明なしでお分かりいただけることでしょう。
苦労も含めて楽しめそうな人は
失敗してもへこたれない人、
苦労してこそ楽しめる人、
というと
「私はそうじゃない」という人が
多いかもしれませんが、
はたしてそうでしょうか?
たとえばスーパーマリオというゲームがあります。
あの1面。
マリオを走らせるとまずキノコが出現、
そしてカメがやってきます。
それぞれ踏んだり、蹴ったりしてやっつけます。
そうやって前へ進み、
下に落ちてはいけないのでジャンプをしたりしながら
ゴールへと進みます。
あのゲームを簡単に簡単にしてみるとしましょう。
キノコもカメもいない、穴もない。
ただ前へ向かって走らせるだけでゴールできる。
楽しいでしょうか?
ちょっと極端すぎることを書いてしまいましたが
私の言いたいのは、つまり
「簡単であれば簡単であるほどいい」
というわけではないよね!!ということです。
なので、まずは
先ほど挙げた「簡単ポイント」を押さえるにしても
そのデザインを見て
「もうちょっとがんばれそうだな」と感じられた時には
どれか一つずつでも簡単さをはずしていいと思います。
どんな風に楽しみたいのかを素直に自覚すること
そして、その気持ちに合った作品選びをすること。
きっとこれが大切です。
クロスステッチ 初心者 さんには、素材選びも大切です
クロスステッチ をする布は、リネン よりジャバクロス の方が
目が数えやすく刺しやすいです。
私が作品選びで大切にしていること
私がクロスステッチのデザインをする時、
もしくはお生徒さんやお客さまにご提案をする時に
大切にしていることがあります。
それは
「作ってよかった」
と思っていただくものを選ぶことです。
たとえば、刺している瞬間は
「パズルみたいで楽しいな」と思える作品だったとしても
できあがった完成品を見て、
「で、これどうしよう?」
と持て余してしまうのはあまりにも残念だということです。
いくら初心者さんだったとして、
いくら刺しやすい作品だったとして、
どんなに刺している時間が楽しかったとしても、
できあがった完成品に魅力がなく、
飾る気にも使う気にもなれないのでは
趣味として続けていけるかどうか不安です。
作ってよかった!
と心から思える作品との出会いが
私たちを前進させてくれるのです。
作ってよかった、と思える作品
「作ってよかった」と
思うことができるでしょう?
私の思いつくものを書き出してみます。
- デザインがとても気に入っている
- 暮らしの中できちんと使えるアイテムになる
- 自分ではなくても誰か大切な人に
喜んでもらえる作品を作れる
この3つのどれでもいいと思います。
なんなら2つ、もしくは3つが
全て叶うなら最高です。
ここまで書いた色々なポイントを
ひとつひとつ押さえられた時に、
初心者さんのデビューが成功だと言える気がします。
別に大成功でなくてもかまいません。
まずは一つを作ってみて、
「作ってよかった!」と思う。
だからまた「もう一つ作ってみよう」とか
「次はあれを作ってみよう」なんてがんばれる。
無心になれる、クロスステッチの心地よさ
そして、クロスステッチを刺すことに慣れた頃に
気づくことでしょう。
あ、なんだろ、クロスステッチをしている時って
無心になれる…。って。
そして不思議なことですが、
無心になった時に考えごとができたりもして。
逆のことをいっているようですが、
無心になった状態で考えごとができるって、
本当にあるんです。
これだけは「どうか経験してみてください」としか
言いようがありません。
またいつか、いい例え話を思いついた時には
ぜひ披露させてください。
クロスステッチ の初心者さんへ、最後に
以上のポイントを押さえたうえで、
以下の2つの作品をご覧ください。
刺繍部分の面積はほとんど同じくらいです。
どちらが簡単で刺しやすいかお分かりいただけるでしょうか?
答えは、1つ目の「LIFE - present」ですね。
モチーフの一部には幾何学模様が使われていて、
繰り返しが多くでてきて、
左右対称なデザイン。
そしてぐるりと一周つなげるようなパートもない。
簡単なのは、こちら「LIFE - present」です。
あとは、この2つの作品を見比べた時に
「私が欲しい」「◯◯ちゃんにプレゼントしたい」
と思えるようなデザイン・配色かどうか。
どんなに刺しやすそうなデザインでも
ボリューム感がちょうど良かったとしても、
あまり好きになれないデザインなのであれば
他にもっといいものを見つけるが吉です。
とはいえ…
私のキットを気に入ってくださる方も
いらっしゃいますように♡
★記事に登場したキット、ネット販売しています
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